アクセス可能なGitHubツリー表示コンポーネントの設計と実装ガイド

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アクセス可能なGitHubツリー表示コンポーネントの設計と実装ガイド

GitHubのアクセス可能なツリー表示コンポーネント制作の考察

はじめに

GitHubは、ユーザーがリポジトリのファイル構造をナビゲートする際、ツリー表示コンポーネントを使用しています。本記事では、そのコンポーネントの設計や実装の際に考慮した重要な要素について深掘りします。特に、各種の支援技術(アシスティブテクノロジー)向けのアクセシビリティを意識した考察を書くことを目指します。

1. Windowsスタイルのツリー形成

まず、複雑なインタラクションが必要なコンポーネントは、ユーザーが使い慣れたものにマッピングするべきです。私たちはWindowsのファイルエクスプローラーに基づいたツリー表示を採用しました。この選択により、ナビゲーションやアクションを行う際のキープレスの反応をスムーズにしました。

2. APGを参照

W3Cが公式に認めていない「ARIA Authoring Practices Guide(APG)」が参考になる場合がありますが、コードの提案については慎重に検討する必要があります。

3. セマンティックな基盤の構築

ツリー表示のコアは、リストのリストです。親ノードにはul、子ノードにはliを使用しました。これにより、意味のあるアクセシビリティツリーが生成され、メンテナンスの際も労力を軽減できます。

<ul>
  <li>
    <ul>
      <li>.github/</li>
      <li>source/</li>
      <li>test/</li>
    </ul>
  </li>
  <li>.gitignore</li>
  <li>README.md</li>
</ul>

4. コンポジットウィジェットの利用

複数のインタラクティブ要素を含むコンポーネントは、ユーザーが最初に枝分かれした要素を選択する際に一つのタブストップを要求するようにします。この方法により、ファイル数が多くても簡単にナビゲートできます。

5. ランドマークでラッピングする

ランドマーク領域を用いることで、ユーザーがページを効率的にナビゲートできるようになります。我々のツリーはnavランドマークに包まれていますが、これが適切な選択であるかは注意が必要です。

6. ロービングタブインデックスの適用

ロービングタブインデックスとは、要素群にtabindex="-1"を設定し、ユーザーのキープレスに応じてタブインデックスを変更する手法です。このアプローチは、アクセシビリティを向上させます。

7. ARIAの拡張

セマンティックHTMLを基盤に、特定のARIAデクレレーションを加えることで、単独のHTMLでは説明できないツリー表示の構築が実現します。

主要な使用例

  • role="tree":親ul要素
  • role="treeitem":子li要素
  • aria-expanded:ディレクトリの状態表示

8. 期待されるナビゲーション技術への対応

ツリー表示コンポーネントでは、特定のキーボードアクションをサポートする必要があります。例として、Enterキーには、選択したノードの展開/表示機能を持たせました。

9. 状態の考慮

コンテンツの読み込みやエラー処理についても考慮されています。例えば、コンテンツが読み込まれる際のライブ領域のアナウンスや、エラー時のダイアログ表示などがあります。

10. 相互運用性の向上

複雑なインタラクションパターンは、互換性の問題を引き起こしやすいです。各種支援技術で実際の機能をテストすることで、より良いエクスペリエンスを提供します。

まとめ

アクセシブルなツリー表示は複雑なコンポーネントですが、それを正しく実装するための作業は、すべてのユーザーがGitHubのコア機能を利用できるようにするために重要です。我々は、これらの考察が他の開発者がアクセス可能なインターフェースを設計する際の助けになることを願っています。

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