Android 16のオリエンテーションとリサイズ可能性に関するAPI変更のご紹介

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はじめに

アンドロイド開発者ブログでは、アプリやゲーム開発者向けに最新のAndroidとGoogle Playのニュースが届きます。今回は、Android 16におけるオリエンテーションとリサイズ可能性に関連するAPIの変更についてまとめました。

Androidデバイスの多様性

現在、全世界で30億台以上のAndroidデバイスが使用されており、Androidエコシステムは非常に活発です。Androidアプリは、スマートフォンやフォルダブルデバイス、タブレット、Chromebook、さらにはXRといったさまざまなデバイスで動作します。ユーザーは、自身が選んだデバイスエコシステムにおいて、アプリがすべてのデバイスでスムーズに動作することを期待しています。

新しい方向性へのシフト

Androidアプリの多くは、特定のオリエンテーションやリサイズを制限するユーザーインターフェースのアプローチに依存しています。しかし、ユーザーはアプリが大画面を活用することを望んでいます。そのため、Androidデバイスメーカーは、アプリの制限を上書きする機能を追加しました。

Android 16からは、アプリがオリエンテーションやリサイズを制限する能力をプラットフォームレベルで無効にし、一貫した適応型アプリのモデルに移行します。この変更は、ユーザーの期待に応える動作を実現し、全体的なアクセシビリティを向上させることを目指しています。

主な変更点

Android 16からは、アプリがリサイズ可能であるべき大画面デバイスで以下の制限が段階的に廃止されます:

  • 無視されるマニフェスト属性/API
    • screenOrientation(例:portrait, landscapeなど)
    • setRequestedOrientation()によるオリエンテーション制限
    • resizeableActivityに関する制限

[注意] ゲームはこの変更から除外され、ユーザーがアプリのデフォルトの挙動をオプトインすることが可能です。

準備する方法

アプリがこれらの変更に影響されるかを確認するには、Android 16ベータ版の開発者プレビューでテストすることが推奨されます。ターゲットSDKプレビューを「Baklava」に設定するか、アプリ互換フレームワークを利用してください。

よくある問題の解決法

  • UIコンポーネントの伸張を避ける:レイアウトが特定の画面サイズを基に設計されている場合、他のアスペクト比での動作が破損する可能性があります。最大幅を設定し、スクロールを追加することで、すべてのコンテンツにアクセス可能にします。
  • カメラの互換性の確保:カメラのプレビューが特定のアスペクト比とオリエンテーションを前提としていると、伸張や反転が生じやすくなります。UIエレメントが画面外にあると、ユーザーがボタンをクリックできなくなり、混乱を招く可能性があります。
  • ウィンドウサイズ変更時の状態保持:オリエンテーションやアスペクト比の制限を解除すると、ウィンドウサイズが頻繁に変更されます。良好なユーザーエクスペリエンスを維持するために、状態を適切に保持することが重要です。

アダプティブ設計のために

すでにアダプティブなレイアウトを構築している場合、この変更による影響は最小限です。アプリはさまざまなデバイスとウィンドウモードに対応できるため、安心して利用できます。

まとめ

大規模な変更が予定されていますが、これに対処することで、ユーザーの期待に応えられるアプリの提供が可能になります。Android 16のリリースに向けて、今後もリソースが提供される予定ですので、ぜひこれらの変更に備えてアプリを適応させていきましょう。

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